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現代社会を生きる私たちは、常に多くの不安を抱えています。「明日の仕事はうまくいくか」「将来のお金は足りるだろうか」「健康に問題はないか」……。数え上げればキリがありません。
まだ見ぬ未来のことを考えて、心が重くなる夜もありますよね。
実は、今から約2000年も前の人々も、私たちと全く同じように「明日の不安」や「思い煩い」に頭を悩ませていました。そんな人々に向けられた、ある有名な言葉があります。それが、聖書(マタイの福音書)に記されたイシス・キリストの教えです。
今回は、聖書の言葉を通じて、明日への不安を和らげるための心の持ち方について、分かりやすく紐解いていきましょう。
1. なぜ私たちは「思い煩い」に囚われてしまうのか?
私たちはなぜ、起こってもいない未来のことで不安になるのでしょうか。心理学では、人間の脳は危険を察知して生き延びるために、ネガティブなことに注目しやすい性質(ネガティブ・バイアス)があるとされています。
聖書では、この過度な心配や不安のことを「思い煩い(おもいわずらい)」という言葉で表現しています。「煩う(わずらう)」という漢字が使われている通り、過度な心配は心を病ませ、今を生きるエネルギーを奪ってしまいます。
未来を予測して準備することは大切ですが、まだ起きていないことにエネルギーを使い果たしてしまうのはもったいないことです。では、どうすればこの「思い煩い」から解放されるのでしょうか。
2. マタイの福音書が教える「空の鳥」のレッスン
聖書の中で最も有名なパートの一つである「山上の垂訓(さんじょうのすいきゅん)」の中で、イエスは不安に震える人々に向けてこう語りかけました。
「空の鳥を見なさい。種蒔きもせず、刈り入れもせず、倉に納めることもしません。それなのに、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださっています。あなたがたは、鳥よりもずっと価値があるものではありませんか。」 (マタイの福音書 6章26節)
この言葉には、不安を和らげるための重要なヒントが2つ隠されています。
① 執着を手放し、今に集中する
空を飛ぶ鳥たちは、「明日食べるものがなかったらどうしよう」と悩んで夜も眠れなくなるようなことはありません。ただ、与えられた今日という日を精一杯生きています。聖書は、私たちに「鳥のように無責任に生きろ」と言っているのではありません。「明日をコントロールしようとする過度な執着を手放しなさい」と教えているのです。
② 自分の価値を再確認する
「あなたがたは、鳥よりもずっと価値がある」というフレーズは、自己肯定感が下がっている現代人の心に深く刺さる言葉です。私たちは、何かができるから価値があるのではなく、存在しているだけで守られ、愛される価値があるのだということを、この聖書の言葉は思い出させてくれます。
3. 「思い煩い」を「安心」に変える具体的なステップ
聖書の言葉を胸に、日常の不安を和らげるために今すぐ実践できる3つのステップステップをご紹介します。私は毎日感謝をノートに記録した経験があり、書くほどに増えていきました。
ステップ①:不安をノートに書き出す
頭の中だけで考えていると、不安はどんどん膨らんでしまいます。まずは「何がそんなに不安なのか」を紙に書き出してみましょう。客観的に見ることで、「あ、これは今考えても解決しないことだな」と気づくことができます。
ステップ②:「今、ここ」の感謝を見つける
マタイの福音書では、鳥だけでなく「野のゆり」の美しさについても触れています。身近にある小さな美しいもの、ありがたいことに目を向けてみましょう。「今日おいしいコーヒーが飲めた」「天気が良かった」といった小さな感謝が、不安を打ち消す特効薬になります。
ステップ③:課題を「今日の分」だけに区切る
聖書はこう締めくくられています。
「だから、明日のための思い煩いは捨てなさい。明日のことは明日が思い煩います。労苦はその日その日に十分あります。」 (マタイの福音書 6章34節)
私たちは「今日という1日」しか生きることができません。明日の分の荷物まで今日背負おうとするから、重くて歩けなくなるのです。今日できることだけをやったら、あとは「空の鳥」を眺めるように、心を休ませてあげましょう。
まとめ:明日を信じて、今日を生きる
「不安を和らげる」というのは、不安を完全にゼロにすることではありません。不安を感じる自分を責めず、「まぁ、なんとかなるだろう」「守られているから大丈夫」と、心をふっと軽くすることです。
もしまた明日への不安に押しつぶされそうになったら、窓の外を見て、空を飛ぶ鳥たちを眺めてみてください。彼らが今日も守られているように、あなたもきっと大丈夫です。
今日という大切な1日を、温かい気持ちで過ごせますように。

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